浦安市 中町人 液状化対策
市街地液状化対策について、住民参加で進めていくための備忘録・整理の意味でまとめています。
最近の情報からのメモ
- 2015/05/25 (Mon)
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最近、以下のサイト情報を目にしました。
http://homepage2.nifty.com/yoshimi-y/liq4.htm
当地区の液状化のメカニズムについて、旧堤防に囲まれた地区のの特性から、従来、堤防は地下の岩盤に到達する規模のコンクリート塊で地下数十メートルの深さまで構造物があるため、東日本大震災級の地震の際、地下でのせん断応力が地下の堤防壁面に反射し強まり、堤防内側の市道が液状化し、家屋が道路側に引き込まれることで不動沈下が大きかったとされてきた。
つい最近の情報では、旧堤防には実はそのような構造物はなく、堤防型の盛土の表面をコンクリートで固めたものであることが判りました。
そのため、液状化で家屋が傾いた主因は道路の液状化対策が無かったためと考えられます。このため、極めてゆるい砂、ゆるい砂、密な砂
のいずれにしても、堆積による道路側地下構造を、主要道路に準じたサンドコンパクション工法などで液状化対策をすれば、今進めている家屋の液状化対策(格子状地中壁工法)に加えて安全性の確保を与えるものではないかと考えます。当地区に関しては、何らかの市道路の液状化対策無くしてこのような噴出砂土の防止は大震災時には難しいものと思われます。
液状化と砂の密度 吉見 吉昭
http://homepage2.nifty.com/yoshimi-y/liq4.htm
当地区の液状化のメカニズムについて、旧堤防に囲まれた地区のの特性から、従来、堤防は地下の岩盤に到達する規模のコンクリート塊で地下数十メートルの深さまで構造物があるため、東日本大震災級の地震の際、地下でのせん断応力が地下の堤防壁面に反射し強まり、堤防内側の市道が液状化し、家屋が道路側に引き込まれることで不動沈下が大きかったとされてきた。
つい最近の情報では、旧堤防には実はそのような構造物はなく、堤防型の盛土の表面をコンクリートで固めたものであることが判りました。
そのため、液状化で家屋が傾いた主因は道路の液状化対策が無かったためと考えられます。このため、極めてゆるい砂、ゆるい砂、密な砂
のいずれにしても、堆積による道路側地下構造を、主要道路に準じたサンドコンパクション工法などで液状化対策をすれば、今進めている家屋の液状化対策(格子状地中壁工法)に加えて安全性の確保を与えるものではないかと考えます。当地区に関しては、何らかの市道路の液状化対策無くしてこのような噴出砂土の防止は大震災時には難しいものと思われます。
地震時の水平地盤内の要素には,右図のように,それより上にある地層に加わる水平加速度によって,正方形を菱形に変形させるような動的せん断応力が作用します。(鉛直面上のせん断応力は要素の回転を防ぐために必要です。)せん断応力は,いろいろな方向に不規則に作用しますが,平均的に見れば,②→③→④→①→②→の順に,方向が逆転する繰返し荷重とみなすことができます。①と③はせん断応力の方向が変わる途中でせん断応力の値がゼロになる状態です。せん断応力によって動的せん断ひずみが発生しますが,液状化が起る前は,強い地震動でも,動的せん断ひずみの振幅は0.1%(一辺1㍍の正方形の対向辺のズレが1mm)のオーダーです。液状化が起ると,これが十倍以上になりますが,その増加の仕方と最大値は,砂の密度によって異なります。
一方,砂地盤のような粒状体には,せん断ひずみによって体積が変るダイレンタンシー1)なる性質があります。ダイレイトという動詞は隙き間が広がるという意味なので,ダイレイタンシーは間隙の膨張性を意味しますが,広い意味では,収縮性も負のダイレイタンシーと呼ばれます。ダイレイタンシーが正か負かということは,地震による液状化と重要な関りがありますが,これには,密度,せん断ひずみおよび有効応力が関係します。密度を3段階に分けてみましょう。
極めてゆるい砂
砂鉄を採取するために掘り出された砂が,野積みにされた後で,少し湿っている状態で無造作に埋め戻されたような場合に見られるものです。粒子間接点付近のメニスカスが接着作用を及ぼすことによって右図のような二次的な骨格を形成するために,水中で堆積した砂より,ずっとゆるくなります2)。この場合は,せん断ひずみが大きくなった後も収縮する傾向(負のダイレイタンシー)が残りますので,これが水で飽和されると,非常に液状化が起りやすくなり,1回の荷重によって完全な液状化に至り,せん断ひずみが大きくなっても水圧は下がらず,極めて軟らかい流動状態が続きます。その結果,重い構造物は大きく沈下・傾斜し,埋設物は容易に浮き上ります。このような砂が激しく液状化した例は,青森県の八戸市や北海道の長万部町で見られました。昭和30年代までは,いろいろな場所で砂鉄の採取が行われましたので,その跡地では注意が必要です3)。
このような極めてゆるい砂の上から水を注ぐと,メニスカスが取り除かれ,下向きの浸透流が起ることによって下記のゆるい砂の状態まで密度を上げることができますが,これを“水締め”と言います。
ゆるい砂
水中で堆積した沖積砂または埋立て砂がこれに相当します。この場合は,一回の荷重だけでは液状化しませんが,せん断応力が何回か繰り返し作用すると,水圧が上昇して液状化に至ります。しかし,せん断ひずみが大きくなると,膨張傾向が現れるため,せん断応力が加わる上図の②,④の段階で,間歇的に有効応力が回復します。その結果,変形がむやみに大きくなることはありません。(ゆるい砂が,非常に高い初期有効応力のもとにある場合は,前に述べた極めてゆるい砂のように振舞うことが,実験室では示されていますが,実際に起る可能性は低いと思われます。)被害例の写真を参考にしてください。
密な砂
洪積世またはそれより古い時代に堆積した砂,および人工的に締固められた砂がこれに相当します。密な砂でも液状化が起るのか?と不思議に思うかもしれませんが,せん断ひずみが小さい間は,十分大きいせん断応力が繰り返し加わると,密な砂でも,収縮傾向(負のダイレイタンシー)によって,徐々にではありますが,水圧が上昇して軟化しますので,広い意味での液状化が起ると言われます。しかし,せん断ひずみが大きくなると,膨張傾向が顕著になるので,せん断応力が加わる時に水圧が大きく低下して,有効応力が回復します。つまり,せん断応力がゼロの①,③で水圧が高く,②,④で水圧が低いという具合に,荷重サイクルの2倍の周波数で水圧が増減します。その結果,せん断ひずみは波を打ちながら徐々に増えていきます4)。ある繰返し回数(例えば15回)で,せん断ひずみがある値(例えば4%)に達するような動的せん断応力を液状化抵抗として定義します。このような繰返しせん断ひずみが実害を与えるかどうかは,杭や埋設構造物の特性によって決まります。
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一方,砂地盤のような粒状体には,せん断ひずみによって体積が変るダイレンタンシー1)なる性質があります。ダイレイトという動詞は隙き間が広がるという意味なので,ダイレイタンシーは間隙の膨張性を意味しますが,広い意味では,収縮性も負のダイレイタンシーと呼ばれます。ダイレイタンシーが正か負かということは,地震による液状化と重要な関りがありますが,これには,密度,せん断ひずみおよび有効応力が関係します。密度を3段階に分けてみましょう。
極めてゆるい砂
砂鉄を採取するために掘り出された砂が,野積みにされた後で,少し湿っている状態で無造作に埋め戻されたような場合に見られるものです。粒子間接点付近のメニスカスが接着作用を及ぼすことによって右図のような二次的な骨格を形成するために,水中で堆積した砂より,ずっとゆるくなります2)。この場合は,せん断ひずみが大きくなった後も収縮する傾向(負のダイレイタンシー)が残りますので,これが水で飽和されると,非常に液状化が起りやすくなり,1回の荷重によって完全な液状化に至り,せん断ひずみが大きくなっても水圧は下がらず,極めて軟らかい流動状態が続きます。その結果,重い構造物は大きく沈下・傾斜し,埋設物は容易に浮き上ります。このような砂が激しく液状化した例は,青森県の八戸市や北海道の長万部町で見られました。昭和30年代までは,いろいろな場所で砂鉄の採取が行われましたので,その跡地では注意が必要です3)。
このような極めてゆるい砂の上から水を注ぐと,メニスカスが取り除かれ,下向きの浸透流が起ることによって下記のゆるい砂の状態まで密度を上げることができますが,これを“水締め”と言います。
ゆるい砂
水中で堆積した沖積砂または埋立て砂がこれに相当します。この場合は,一回の荷重だけでは液状化しませんが,せん断応力が何回か繰り返し作用すると,水圧が上昇して液状化に至ります。しかし,せん断ひずみが大きくなると,膨張傾向が現れるため,せん断応力が加わる上図の②,④の段階で,間歇的に有効応力が回復します。その結果,変形がむやみに大きくなることはありません。(ゆるい砂が,非常に高い初期有効応力のもとにある場合は,前に述べた極めてゆるい砂のように振舞うことが,実験室では示されていますが,実際に起る可能性は低いと思われます。)被害例の写真を参考にしてください。
密な砂
洪積世またはそれより古い時代に堆積した砂,および人工的に締固められた砂がこれに相当します。密な砂でも液状化が起るのか?と不思議に思うかもしれませんが,せん断ひずみが小さい間は,十分大きいせん断応力が繰り返し加わると,密な砂でも,収縮傾向(負のダイレイタンシー)によって,徐々にではありますが,水圧が上昇して軟化しますので,広い意味での液状化が起ると言われます。しかし,せん断ひずみが大きくなると,膨張傾向が顕著になるので,せん断応力が加わる時に水圧が大きく低下して,有効応力が回復します。つまり,せん断応力がゼロの①,③で水圧が高く,②,④で水圧が低いという具合に,荷重サイクルの2倍の周波数で水圧が増減します。その結果,せん断ひずみは波を打ちながら徐々に増えていきます4)。ある繰返し回数(例えば15回)で,せん断ひずみがある値(例えば4%)に達するような動的せん断応力を液状化抵抗として定義します。このような繰返しせん断ひずみが実害を与えるかどうかは,杭や埋設構造物の特性によって決まります。
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